違和感
ローマ教皇が長崎と広島で、原子爆弾によって一瞬にして命を落とした人々と、
その後長きにわたって苦しんだ(今もなお)人々への慰めの言葉を下さったことは大変に有り難く、
また教皇の来日と言葉が、大きな支えとなった方々も多かったのではないかと思います。
ただ「核兵器を強く批判(ANN News channelの言葉)」するのであれば、
それは被爆国に於いてではなく、
核兵器を使用した国で行ってこそ意味があるのではないでしょうか。
被爆国から声を上げるというのは日本人がすべきことで、
世界中に多くのカソリック教徒を持つ教会のトップにいらっしゃる方なのですから、
そのお立場で話されるのであれば、
核兵器を使用した国で廃絶を訴えてこそ意味があるのだと考えます。
教皇の言葉(翻訳)の一部を見てみましょう。
「戦争に於いて原子力を使うことは、犯罪以外の何ものでもありません。
人類とその尊厳に反するだけでなく、私たちの共通の未来に於けるあらゆる可能性に反します。
原子力の戦争目的の使用は、倫理に反します。
これについて私たちは、神の裁きを受けることになります。
平和について話すだけで、関係国と行動を何ひとつ起こしませんでした。
戦争の為の最新兵器を作りながら、どうして平和について話せるでしょうか?
差別と憎悪の役に立たない演説をするだけで、自らを正当化しながら、
どうして平和について話ができるでしょうか?」
教皇ご自身がこのように話されているのですから、
その大きなお立場を使って、原子爆弾を使用した国で、今核兵器を作っている国でこそ、
核廃絶のメッセージを行って頂きたいと心から祈ります。