自己確立への道 | より善き未来のために
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自己確立への道

昨日、23か月になったお子さんをお持ちのお母さまよりご相談がありました。

 

2歳の誕生日を迎える前にオムツが取れた息子が、昨年の11月より幼稚園に通い始め、ずっとおもらしをしなかったのに、今月に入ってから頻繁におもらしをするようになり、幼稚園では日に3度も洋服を変えるほどになってしまった。

オムツはしたがらないし、どうしたものかということでした。

 

この方がご自身で<クリーニング>し、気づかれたことが様々に書かれてありました。

ご自分の普段の在りようの問題点や、第2子を妊娠したので、その子に対する嫉妬ではないかなどなど…。

そこでそのちゃんと<コミュニケーション>してみました。

 

すると、いろいろな事が分かってきました。

確かにおもらしの原因のひとつは、おかあさんに赤ちゃんができたことですが、

「嫉妬」というネガティブな思いではなく、

「良いお兄ちゃんになれるだろうか」と、ちょっと不安な気持ちになっているというのです。

健気ですね。

「ああ、こんなに小さいのに、こんなことを考えているのか・・・」

ほほえましくて涙が出てきます。ギュっと抱きしめたくなりますね。

 

この子は、お母さんが妊娠する半年くらい前からお母さんのお腹をポンポンしながら

「ベビちゃん、ベビちゃん」と呼びかけていたそうです。

その時には、その人を「お母さん」と決めた赤ちゃんの生命体が近寄ってきていたのでしょう。

ちゃんはその時から準備を進めてきたけれど、赤ちゃんが実際にお母さんのお腹に入り

コトが現実化してくると、次第に緊張してきたのでしょうね。

「ほんとうに良いお兄ちゃんになれるかな?」って。

 

「他には何か無い?」とちゃんに聞くと、「朝早く起きる意味が分からない」と言います。

 

おかあさんに聞いてみると、これまで親と一緒に夜遅くまで起きていて、

朝は自分で起きてくるまで寝かせておく、そんな生活をさせてしまったので、

幼稚園に通うのをきっかけに、朝6時くらいに起こしてお父さんと一緒に瞑想道場(お父さんは禅僧です)に行かせているのだそうです。

 

ちゃんに「それが嫌なの?」と聞くと、

「道場にお父さんと一緒に行くのは楽しいけれど、<朝早く起きる意味が分からない>」

 

そして、「おかあさんが早く早くというけど、その意味が分からない」、とも言います。

(おかあさんは幼稚園に遅れないようにするために、朝はついつい急き立ててしまうと言っていました)

 

ちゃんの言葉から、皆さんは何を学びましたか?

 

 

 

朝早く起こして道場に通わせることは、この場合は親のエゴではありません。本人が「楽しい」と言っていますから。

 

分かってあげなければいけないのは、

この子がお母さんを理解しようとしているけれど、理解できないことにストレスを感じているという点です。

それがおもらしの原因のひとつです。大人の言葉で言えば、<悩んでいる>のです。

 

幼児には「時間の概念」が有りません。(当然ですね。時間の概念は人間が勝手に作り上げたモノです)から、

きちんと説明してあげなくてはいけないのです。いろいろな方法があると思います。

例えば時計をみせてあげながら、「朝○時までに道場に着くためには、○時に起きる必要があること」を説明してあげる。

そうすると、朝早く起きる意味をこの子自身が理解できるようになりますから、お母さんは子供をせかさずに済みますね。

彼が自分で準備をするようになりますから。

そしてちゃんは<お母さんを理解できないという悩み>から解放されますので、ストレスが消えておもらしをしなくなります。

 

もう一つのストレスは、幼稚園でのことでした。彼はその園が好きですし、幼稚園での生活を楽しんでいます。

ですがその中で一つだけ嫌なことがあるのです。

「幼稚園も好き。お友達と遊ぶことも好き。だけど、一人遊び(学び)をしたい時に集団で何かをさせられることが嫌。

ボクが一人で居ると先生が「どうしたの〜」って言いに来る。

この一人の時間が、今のボクにとっては、とっても大事な時間だからそっとしておいてほしい」。

彼はそういうのです。
 

 

今は、この子にとって「自我の確立をする大切な時期」なんですね。

その時期に、彼は<皆から離れて一人遊び(学び)>をすることで、自分自身を確立しようとしているのです。

 

驚きました。そして、ジイジ(川田薫さん)の言葉を思い出しました。

「親は教育をしようとしてはいけない。じっと見守ってあげていたら子供は自分できちんと成長していきます」

これは親にとって、本当に大変な修行ですね。厳しいですね。

ついつい、あれこれ言ってしまう。他の子と同じようにできることを良しとしてしまう。

 

私達もみんなそんな中で育ち、結果、自分というモノを確立できないままでいます。

そのぽっかり空いた穴があるから自分に自信が持てないし、人の言うことが気になるし、いつも揺らいでしまいます。

だから<クリーニング>で、その時の傷ついた自分を癒してあげなければならないのです。

 

今日、ちゃんのおかあさんからメールを頂きました。

「昨日は、本当にありがとうございました。

色々とクリアになり、今日はわたしの言葉に対する息子の微妙な表情の変化にも気がつくことができました。

朝から上機嫌で幼稚園に行き、トイレも事前に教えてくれました。

一回だけ夕ご飯の最中におもらしをしてしまったのですが、わたしが全然怒りも嘆きもしなかったことにキョトンとしていました。その後は張り切って自主的にトイレに行っていたので、わたしの心の在り方がどれだけダイレクトに彼に影響するかを改めて実感しました」

 

そうなんです。

「子供だから、赤ちゃんだから話しても分からない」、というのは間違いです。

逆に、話してあげないと分からない。ということは、話してあげれば分かるということです。

 

ちゃんに「おかあさん(おとうさんも)と一緒に、良いお兄ちゃんになれるように頑張ろうね」

と励ましてあげればいい。この時に「大丈夫だよ。なれるよ」と励ますのでは不充分です。

 

何故ならこの言い方は<他人事>だからです。この子に全てを丸投げです。

そうではなく、おとうさんとおかあさんと<一緒に>努力しようね。

この<一緒だよ>という一体感、安心感が、彼のストレスを取り除く原動力となって、おもらしをしなくなります。

おもらしは心的ストレスの表れですから。

 

<自己確立のための幼稚園での一人遊び(学び)>。これは先生の理解が必要ですから、

先生が納得するまで根気強く話し合う必要がありますね。強制してはいけません。

考え方にはその国の文化(この方は独在住)や歴史、民族の価値基準などが色濃く反映します。

日本であっても、個人の価値基準はそれぞれです。

ですから、一方的に「うちの子には〜〜してください」というのでは、モンスターペアレントとなんら変わりがありません。

先生も一生懸命やってくださっているのですから、相手が納得してくれるまで、誠心誠意話し合う。
こういう時にジイジ(川田薫さん)がおっしゃる「境界を外す」必要がでてきます。

 

その姿勢を子供は観て、感じて、親を尊敬するようになるのです。

 

子どもはよく親を見ています。

 

「子どもは親の望むように育つのではなく、親が生きている(きた)ように育つ」のです。

ですから、まず親が変わっていく。そのことが大事だと思います。

自分が変わって自信を持てるようになる。その為には<クリーニング>が早道ですし、必須だと思います。

 

2月の気づきの会は一杯ですが、毎月行っていますのでどうぞご参加ください。

クリーニングのやり方を説明する「クリーニング説明会」も開催致します。

初回は今月11日(祝)/次回は3月22日(土)です。

クリーニングに必須の「インナーセルフ(自己内自己)を癒すワーク」も始めます。

詳細はHPにアップ致しますので、どうぞご覧ください。
<クリーニング>が進んでエゴなどに翻弄されない自分になれば、こうした言葉を介さないコミュニケーションもできるようになります。まずは<クリーニング>を徹底するところから始めてください。

 

 

| 気づきと学び | 16:04 | comments(3) | trackbacks(0) | - | - |
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